Q1 化学物質について

質問者:神奈川県の女性

20年の間、アトピーで乾燥肌で苦しい。ステロイドは使用していない。20年前に新宿のマンションに引越しの際に一時悪化。カーペット(ダニ?)が原因かも。洗剤で手荒れ(主婦湿疹)で藤澤皮膚科に通院。藤澤先生にはストレス、住宅、介護が原因ではないかと言われた。現在、マンションの大規模な修繕で悪化(化学物質?)。生活クラブのインタビューの中で、保湿はステロイド無しの時には有効。と書いてあるが、ワセリン等は使った方がよい?

A1 佐藤先生

化学物質が原因で過去に何かあったか?

質問者

発作が起きて点滴したことがある。

佐藤先生

化学物質を退けていくしかないが、可能ですか?

質問者

可能ですが、しんどい。

佐藤先生

ワセリンを使ったほうが良いかどうかは、診察してみないとわからない。一般的に保湿剤を使っている場合、長く使っていると治りにくくなる。

 

Q2 保湿について

質問者:アトピーの息子をもつ母親

手が乾燥してパキパキとすぐ切れてしまう。皮膚科で水を使わなければ治るといわれた。洗い物だけ手袋を使っているが、料理も手袋をした方がよい?保湿剤+ステロイドに手袋を使用している。保湿しないとすぐに切れてしまうが、本当に保湿しない方がよい?

A2 佐藤先生

特定の皮疹については軟膏はOK。指切れなどは保湿してよい。ワセリンがよい。ステロイド依存の可能性があるので、慎重に進めたほうがよい。ワセリンでよくならないようなら診察してみないとなんともいえない。ビニール手袋は手の皮膚が負けないようならOKだが、人によってはかぶれで悪化することがある。水仕事をせず安静がベスト。

 

Q3 顔への塗布について

質問者:脱ステ10年脱保湿5年の男性

冬は乾燥するため、顔にゲルクリームを塗布しているがOKですか?

A3 佐藤先生

何もつけないほうがよい。

質問者

漢方も使っていたが、止めようと考えている。グリチルリチン酸なども塗らない方がよい?

佐藤先生

勧めません。

 

Q4 前向きにさせるためには?について

質問者:18歳と中学生の二人のアトピーの子供をもつ男性

下の子は白くなる程度であとは特に無し。上の子は子供のときに首などに皮疹があった。自然に治っていたが、17歳から悪化。ステロイドは使っていないが、赤みがあり、かさぶたになっていない状態。また、下の子は自分がアトピーと認めているが、上の子はなぜ自分が?とネガティブになっている。前向きにさせたいが、何かアドバイスはないか?

A4 佐藤先生

難しい年頃ではある。もともと精神的な影響のある病気なので、落ち込んだときには(1)良い治療(2)友達を作ることが大切。(1)良い治療というのは、必ず良くなるという展望を示してあげる必要がある。(2)友達を作るというのは、自分自身を見せられる友人で、自然と普通の人とも話せるようになる。アトピーであると認めたら簡単。

水島(atopic代表)

入院治療もよいのではないか。子供も一人で入院している。子供が自分と同じように一人でがんばっている姿を見ると精神的にも成長できるし、同じ仲間の友人もできる。自然治癒を待つため、アトピーと認めないと辛いと思う。

 

Q5 ワセリンについて

質問者:1歳3ヶ月の息子をもつ母親

脱ステ脱保湿を行っている。お風呂はできるだけ控えていて、身体はガーゼで拭いたり、洗面台でお尻を洗う程度。寝る前には痒がっている。ワセリンは塗ったほうがよい?また塗り方はどうすれはよい?身体は拭いたほうがよい?

A5 佐藤先生

子供は薬を突然止めるとしんどい場合がある。顔も身体もじゅくじゅくしていないようなら何もしない方が早く良くなる。乾燥している今の季節だけ塗るのもよいかもしれない。子供が楽になる方法を選んでやっていく必要がある。脱ステ脱保湿だけをしていればすべてよいというわけではない。

質問者

ワセリンを塗った場合、べたべたになるが、お風呂で落とした方がよい?

佐藤先生

お風呂でゴシゴシ落とすのは勧めない。ワセリンはほんのちょっとにしたら良い。お風呂はガーゼでこするのは良くない。水だけなら、湯船の中で手で流す程度。週一回でよい。お風呂に入れないときもガーゼでこすらない方がよい。

 

Q6 主治医と食物アレルギーについて

質問者:5歳の娘をもつ母親

生後まもなく湿疹。6カ月でアトピーと診断。以前、藤澤皮膚科で脱ステ脱保湿をしていたが、引越しで静岡へ。皮膚科に行くとステロイドが出るため、悩んでいる。やはりステロイドは使わない方がよいのか?主治医が見つからなくて困っている。

A6 佐藤先生

静岡には脱ステ脱保湿を行っている医者はいない。やはり東京か大阪へ。

質問者

外に出ると赤くなる。食べると赤くなる。血液検査で卵、乳など陽性と出た。卵を食べると蕁麻疹。乳製品は蕁麻疹は無いが下痢。この子のアトピーはアレルギーか?

佐藤先生

アレルギーではない。

美津子先生

ショックでなく蕁麻疹ぐらいなら食べさせてみる。たとえば小麦については、パン少々で蕁麻疹が出た子供には2~3週間後からうどん1センチから始めて、徐々に増やしていき、毎日少しだけ食べさせてみたが、そのやり方で今はうどんもパンも大丈夫になっている子がいる。卵についても菓子パン少しで蕁麻疹が出た子も卵ボーロを少しずつ食べさせていき、今は生卵以外は食べている。

5歳ぐらいになると卵とわかると口の中がおかしいと言ったり、ストレスで反応が出る可能性があるので、何かわからない形で摂らせるのがよい。いま現に30分で出てその後30分で消えるということなら心配ない。気になるなら抗ヒスタミン剤をもらっておいて出たら使えばよい。何でも少しずつ食べさせてみてみる。必ず治るからお母さんがあせらないこと。子供とたくさん遊んであげることが大切。 乳児期に母親が飲んだ牛乳のために下痢になったと言われたそうだが、母乳を介して母親がのんだ牛乳で下痢がおこるということはまったく証明されていない。今まで牛乳を飲ませたことがないのなら、0.1ccから始めて少しずつチャレンジしていってはどうか。お母さんの緊張は子供に伝わるので、わからないように自然に振舞うこと。必死にならないようにしましょう。

 

Q7 アレジオンについて

質問者:6歳の子供をもつ自分のアトピーの父親

20年ぐらいステロイドを塗っていた。リバウンドを繰り返したが、塗らなくなったらよくなってきた。6歳の子供はアレジオンを飲んでいるが大丈夫か?

A7 佐藤先生

かゆみ止めとして効果があるようなら飲んでもよい。

質問者

2~3年続けて飲んでもよい?

佐藤先生

そんなに続けるのは良くない。痒いときだけにした方がよい。

質問者

顔が赤くなっているのだが、今日の講演を拝聴し、考えてみたらよくこすって洗っていたので、止めてみようと思う。勉強になった。

 

Q8 アトピー診断について

質問者:息子をもつ女性

赤ちゃんのとき、牛乳で倒れたことがある。思春期で一時悪化。本でいろいろ知識を得た。1~2年かけているが、若干悪化してきている。例えば、息子を春休みに佐藤先生の所へ診察してもらい、アトピーかそうじゃないかを判断してもらうことは可能?

A8 佐藤先生

入院患者を診ていて、アトピーじゃない人を見つけることが時々ある。他の病院ではアトピーと診断され、診察に来た患者で何人かは違う病気だったことがある。

水島(atopic代表)

一般的に皮膚科はステロイドを出せば終わりという所が多い。佐藤先生は薬を使わないため、違いを発見しやすい。入院患者を診ているため、臨床的に経験が豊かである。アトピーに似ていた皮膚の悪性リンパ腫を見つけたことがある。京都大学の内科の先生が褒めていたが、ステロイドを使っていなかったから早く見つけられたのだと。

佐藤先生

間違った病名をつけてくるのは若い医者が多い。どこにいってもステロイドを使った人の皮疹ばかりしか見ないから、わかりにくくなっているのだろう。

 

Q9 引退とデコイ軟膏について

質問者:30代男性

佐藤先生は引退しない?

A9 佐藤先生

週に1度は運動をするようにし、ハンドボールを現役でやっているので、10年は大丈夫だろう。

質問者

脱ステ医は増えている?

佐藤先生

少しずつではあるが増えている。

水口先生

脱ステと掲げる医者が多いが、それぞれ独自のやり方を行い、脱保湿まで進まないのでドロップアウトしてしまう。食事療法とかでは不十分です。患者から先生に言っていく必要がある。

質問者

デコイ軟膏は?

佐藤先生

遺伝子に直接作用するような治療でどこで変な方へ働くかが分からない。原理的にはたんぱく質の発現を抑える。アレルギーの一連の過程をとめるやり方ではあるが、あまり勧めない。

質問者

皮膚科学会へ要望書は毎年出すのか?

佐藤先生毎年出すわけではない。