<乳幼児・子供編>

 

Q1 食物アレルギーについて

質問者:男性

美津子先生のお話にもありましたように、IgEの数値が高くてもアトピーとは関係ない、アレルギーとアトピーは違うということなんですね。うちの子は脱ステを始めて2ヶ月くらい。もともと卵アレルギーがありまして卵を食べずにコントロールして今は落ち着いていてもう卵食べられるんです。検査数値があがってても、食事制限しなくても問題ないとおっしゃっていたんですけども、アトピーに対してはどうなのか、アレルギーに対しても卵を食べて問題ないということなのか。

A1 美津子先生

卵食べて何か症状が起こったんでしょうか。

質問者

ちょっと赤い発疹が出たりとかかゆかったりとかです。1歳くらいで、アレルギー科で再検査したら卵アレルギーの数値が上がっていたのでアレルギーじゃないか、ということで。

美津子先生

食事で反応が出る場合は一番多いのは蕁麻疹。赤くなったというのが蕁麻疹だったかどうかというところですね。かゆみは全然関係ないです。先ほど報告した中でステロイドをやめた方の7.5%くらいが食物アレルギーの方でした。ショックの方はおられなかったと思うんですけど、蕁麻疹なんですね。ステロイド塗ってない方が5%くらいいらっしゃいました。大きくなるとそういう方がでも食べられるようになってきています。皮疹がどういう皮疹だったかどうかが問題です。湿疹はアレルギーとは言いにくい。たとえば卵食べて口のまわりが赤くなったっていうのは全然関係ありません。かぶれみたいなものです。IgE抗体はどこの医療機関でも気安く測るのでほんとに困ったという感じですね。たとえば検査でIgEが100以上だとしたら、食べても大丈夫だから食べなさいっていわれても食べさせようかなって思わないですね。先ほどお話したようにアナフィラキシーショックで亡くなられる方というのは日本人全体で年間1人から5人ほどしかありません。どちらかというと食べ物やセロファンなどの窒息で亡くなられる方の方が圧倒的に多いのです。子どもからお年寄りまで、お餅等食べて窒息死される方は2009年には9400人おられるんですね。だから、アナフィラキシーが怖いと言ってあまり患者さん脅かさなくてもいいのではと思います。

実際にアレルギーらしい症状が出た人の話をします。去年私が診察した患者さんの中で蕁麻疹出た子いるんです、2人くらい。パンをほんの少し食べて、全身蕁麻疹になったんです。1時間くらいがピークでした。もういっぺんパンを試してないんでわかりませんけど、1,2週間して同じ小麦でできているうどんを、1cmから食べてもらいました。そしたら何も症状が出なかったんです。うどんを順に1cm,2cm,3cmと食べさせてうどんが十分に食べられるようになった時点でパンを食べさすと、パンも平気で食べてます。その子は小麦アレルギーだったと思うんですけど食べられるようになってますね。もう一人は卵アレルギーの赤ちゃんでその子も卵白と小麦が200以上という検査データでしたが、菓子パンをごく少し食べて蕁麻疹が全身にでたんです。1時間後くらいがピークで、数時間で引きました。ちょっとしてからその子に卵ボーロをちょっとだけあげてみてね、って言ったら1回5個くらい食べて何もありませんでした。今は卵そのものはあんまり食べていませんが、卵の入ってるものは食べています。マヨネーズも食べさせています。あまり長く制限しているとお母さんも子供も神経質になるので食べられるんだったら少量から、食べさせてもいいんじゃないかと思っています。勿論ショックの場合は食べさせません。大きくなってからのチャレンジテストは、通常の環境下ではなく、みんなの前で緊張した環境下でするので、口の中がおかしいとかの精神的な反応が出てくるんじゃないかと思います。

 

Q2 食物アレルギーについて

質問者:女性

息子ですが、たとえば数値が出てるものをその日に食べます。その日に赤黒くなってその日に必ず夜寝れないんです。寝れなくて座って掻いてるんですずっと。朝起きたら血が出てる。そういうことはやはり食物アレルギーなんでしょうか。

A2 佐藤先生

IgEで起こってくるアレルギーというのは、蕁麻疹のタイプとかアナフィラキシー。今言われたのは全然関係ない現象で普通に食べたら何か起こってくる生理現象のように思います。気にせんで普通に食べてたらいいと思います。逆に食べたら起こるというのを頭の中に入れてるとかえって変な反応になると思うので気にしないことだと思います。

 

<成人編>

 

Q1 脱保湿後の治癒経過について

質問者:女性

脱保湿をして脱皮を何回も繰り返して、一番ひどかったのが首とフェイスライン、最終的にはアトピー肌っぽくなっているんですがやっぱり脱保湿をしてもアトピー肌が治らない人もいるんですか。

A1 佐藤健二先生

保湿やめて時間どれくらい経ってます?

質問者

半年くらい。

佐藤先生

さっきのデータ見てもらえました?保湿やめていったんよくなるとするでしょう、そこから次の1年間、新しい季節が来るのでそのときには多少季節的に悪くなる人がおられるのでそういうときはちょっと悪くなりますよ、と説明している。それが何年も経つにしたがって徐々によくなる。やめてぱっとすぐよくなることは絶対にない。身体を鍛えるとちょっとでも早くよくなる。

水島(atopic代表)

薬使わない治療なので、ステロイド依存症からステロイドを省いたら本来のアトピーが残る。本来のアトピーは大人になると治る。大人になるまでは個人差が。

質問者

もともと乾燥肌ではあって、アトピーっぽくはなかった。急にぱーっと出るということも・・・あるんでしょうね。

水島(atopic代表)

受験前や精神的なもので出るということはある。

佐藤先生

ここからだと見えないので、あとでちょっと見させてもらうほうが簡単に判断できるかもしれない。

補足:会場内の男性

海に行くと調子がよくなるので行くのですが、この前調子に乗って焼きすぎたら背中が因幡の白うさぎみたいになりました。やっぱり日焼けは気をつけたほうがいい。時間をかけたらよくなるのは間違いない。

佐藤先生

ガサガサが気になってこすりとるとなかなか治らないということもある。何もしないということは必要なのですが、早く治すために何かする場合、いいことと悪いことがある。今治るのが遅いと感じる場合、自分が今していることが治るスピードに影響を与える可能性があるのできっちり評価しないといけない気がします。

 

Q2 重金属との関係

質問者:女性

アトピーのひとつの局面に重金属はないですか。個人的にアンチエイジング学会で髪の毛調べたら水銀が多かったです。昔そんなにアトピーなかったですよね。解毒という考え方をしたらどうか、と。

A2 佐藤先生

重金属が関係しているという説は少なくとも今までないと思います。それと水銀に関しては水俣病みたいなものが起こっているかもしれませんのでそちらの方できっちり調べないといけないと思います。水俣地方でアトピーが増えたという話は全然ないです。原田先生にお聞きしてもそういう話はなかったです。

補足:会場内の男性

重金属に関係する本がありました。広島福山市の市立病院で先生が重金属中心にアトピーの治療をしています。私の体験ではブリタの水といって水をポットに入れて浄水するものがあるんですが、これに変えた途端、手首の湿疹がてきめんにひいていきました。私は南国市なんですが、南国市は地下水を使っています。決して高知市と比べてきれいな水ではあまりありません。おそらく何か関係しているのではと疑っています。

佐藤先生

金属アレルギーの場合は4型の湿疹の反応が起こってきます。アトピーの湿疹とはちょっと違うんですね。これはきちんと区別しないといけないと思います。

 

Q3 化粧、美容について

質問者:女性

8年前に佐藤先生のところで入院しました。1回脱ステと脱保湿をして完全によくなって化粧も普通に、日常生活もできるようになって本当に感謝しています。命を助けていただいたようなもので。精神的に参っていたときもあって。最近また受診したんですが、結婚して手湿疹が出始めて近所の皮膚科を受診したらstrongestを処方され、ステを塗っても間に合わないかも、と飲むステロイドを勧められたのですが、とりあえずこれを塗ってと言われ塗ったら顔にも出てもう目も開かないくらいに。8年前にステロイドやめたのに1回の使用でばーっと出ましてそれが2ヶ月前。それでまたステロイドやめて今牛乳石鹸ひとつで洗っている状態ですごく楽。化粧水とか保湿を一生しなくても美容的にいいんでしょうか。

A3  佐藤先生

化粧は特に女性はしたいというのはよくわかるんですが、やっても安全な人や逆に途中でおかしくなる人もおられます。だからやってみないとわかりません。手は結婚されると水仕事が多くなるので、そこを保護しようと思ったらお隣の方(ご主人)にやってもらうのが一番だと思います。

質問者

美容的には症状が落ち着いたら化粧水は塗ったほうがいい?

佐藤先生

塗ったほうがいいとは言いません。やってみても安全かもしれない。過去にやってもあまり悪くなってないとしたらあなたの保湿依存症はそれほど強くないかもしれないということです。今後も慎重にやってください。その場合、絶対連続して2日3日とやらずに、1回やって2,3日様子をみて赤くなるかどうかというのを見てください。初めから連続でやっていっぺんに悪くなることはなんぼでもある。

 

Q4 ほかの病気へのステロイド使用

質問者:男性

白血病とか移植とかステロイドを使うことがあるけど、その場合でもステロイドを使わないほうがいいのか。

A4 佐藤先生

全然別の問題。たとえばアトピーの場合でも、ぜんそくを持っていてそのぜんそくがひどくなってステロイド以外のものをやって効かないと、やはりステロイドを使わないとしかたがない場合があります。どんな場合でも絶対アカンというわけではない。主としてガンとか悪性腫瘍に対する最近の治療の中にはかなりステロイドの内服や点滴が入っています。やはりそれをしないと無理だと思います。

水島(atopic代表)

今後もしアトピー以外に何かの病気になってステロイドを使用してもらいたくないと思った時、どちらの病気の治療を優先するかを決める必要があります。命に関わる場合はやはりステロイドはいい薬なので、使わざるを得ない場合があります。ただアトピーに対しては違うのであって、ほかの病気で術後の炎症を抑えるとかそういうのにはてき面に効きます。勿論、傷口からバイ菌入って病気になるとかあるので、医者にステロイド使わない治療ができるか聞いた方がいい。できないならそっちの病気を先に治して皮膚のほうに移るということをしないと、命をとられてはどうにもならないので。医者とよく相談して。白内障や網膜はく離でも他の病院ではステロイド使うけど、使わずにやってくれる病院もあります。

佐藤先生

色々な皮膚の病気に対してステロイド使うかどうかは大きな問題です。アトピーに限らず考えてみると、病気によってはステロイドの副作用が非常に出やすいような病気がありそうなんですよね。アトピーの場合、非常に出やすいみたいです。親類にアトピー家系の人が全くいない人だったら、たとえば接触皮膚炎に対してはステロイドは第一選択となる。病気の特徴以外にステロイドの強さとかそういうものを考えて使うのは必要だと思う。だから何に対してもステロイド絶対だめとか言っていたらいつまでも前に進めない。