横浜市都筑区の山口医院の被害にあわれた方の「声」がatopicが運営するmixiの「脱ステロイド・脱保湿療法」コミュニティやatopicfacebookページや、掲示板にも多数寄せられています。

「薬の在庫が切れてしまったので使わずにいたら皮膚が赤くなってきた」とか、「薬の使用を止めたらリバウンドが出た」などの声がではじめています。小さい子供から大人まで被害者の年齢層は幅広いようです。皆さんの気持ちを思うと、本当に他人事とは思えません。本当に辛いです。
薬のリバウンドで症状がひどくなっている方々が、atopicが共に活動をしている阪南中央病院の佐藤健二医師のもとに入院する患者さんも出始めています。

どうして、山口医院のような病院に患者さんはかかったのでしょうか?
アトピーのことをよくご存じではない方は疑問に思われるかもしれません。

いろいろな見方はできると思いますが、あくまでも患者自身の視点から考えられるのは、
第一に患者自身は「ステロイドを使うと一時的によくはなってもリバウンドがおこる可能性」や「さまざまな副作用」があることをわかっているということが上げられるとおもいます。これは患者自身が実感としてわかっていることです。
 それにもかかわらず、皮膚科に行けば「ステロイド」が必ず処方され、効果がでなければどんどん強い薬が出され、あげくの果てには「相性がいい病院を探して病院ジプシーを繰り返す」という風になるのです。もう、ここまで来ると患者は疲れ果ててきます。
その結果として、どこにも行き場がなくなってしまった患者が山口医院のような「ステロイドを使わずにアトピーを治すことができる」病院を訪ねたり、アトピーによいといわれる健康食品や、化粧品、鍼灸、整体、温泉治療などに流れていきます。
 もちろん、それらが効果がまったくないというわけではないと思いますし、ステロイドの効果を否定するわけではありませんが、今のアトピー治療は非常に混迷を極めており有効な解決策が見当たらない気がします。

しかし、医師達はアトピー性皮膚炎の患者がなかなか治らないと気がついていても、アトピー性皮膚炎の治療法として「ステロイド」やそれに準じる「ネオーラルやプロトピックが有効」としているところに根本的な原因があると思います。

果たして治療方法は本当にそれでいいのでしょうか?

実は私も、今回被害にあわれた山口医院の患者さんたちと同じように「ステロイド」をあまり使いたくないということで高知にある土佐清水病院の軟膏(AOA4)を20代に使っていました。この薬は、山口医院の漢方クリームのようにアトピーに効果があると呼ばれる自然の材料とともにステロイドが入っていました。ちなみに土佐清水病院はステロイドが入っていることをしっかりと伝えています。

 なぜそのような軟膏を使用したかというと、中学・高校とステロイドを使っていましたが、顔がパンパンに腫れ、痒みが治まらず、薬を止めるとリバウンドを繰り返すなどの不快な症状が続き、遂には「薬に疑問」を感じて高校三年で薬を使うことを一切やめました。すると、リバウンドが来ましたがその後大学時代から25歳までアトピーの症状が出なくなったという体験があったからです。しかし、その後25歳ごろから仕事による不規則な生活が影響しアトピーが再発しました。

「薬に頼りたくない」この切なる思いが、“ステロイドは少量だけどアトピーに効果がある”という薬を求めた理由です。
今回の山口医院は、私のように「薬に頼りたくない」という患者の気持ちを踏みにじりました。本当に許せません。

ところで、4月4日(金)に横浜で行われた山口医院による説明会会場付近で、atopicののスタッフで「アトピーっ子育児の会」の代表でもある遠藤さんと有志の方々が「日本皮膚科学会にガイドライン(注)改訂を求める署名活動」を行いました。200人以上の方から賛同をいただき署名にご協力いただいたようです。本当にありがとうございました。
私たちatopicは繰り返しお伝えしておりますが、日本皮膚科学会の「ガイドライン」におけるアトピー性皮膚炎の治療法に疑問を感じ、患者にステロイド(ネオーラル・プロトピック)による治療法のみだけなく、「薬を何も塗らない」治療法を選択できるように記述の改訂を要求する署名活動を行っています。患者にもっと「治療法の選択の権利」を与えてほしいのです。
皆さんのお力で署名にご協力いただけたらうれしいです。→https://www.change.org/ja
「アトピー性皮膚炎ガイドライン」で検索してください。

注:ガイドライン→日本皮膚科学会が会員(医師)に対して掲げている治療「指標」のことをいいます。学会が作成したガイドラインが、医師に対して診療上どのような拘束力を持つかというのは、『ステロイド依存2010』(深谷元継著・NPOJIP 2010年)に詳しく書かれていますが、診療行為が診療ガイドラインから著しく異なっている場合は、その事実と理由を診療記録に記載する必要性が高まることなどが書かれています。アメリカではガイドラインを無視して起きた医療事故が医療訴訟の対象になりやすいそうです。

atopic共同代表Aiko ITO