脱ステロイド、脱保湿、脱プロトピック療法 を行っている佐藤健二先生のブログ
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ステロイド依存性皮膚症を副作用に入れよ、と皮膚科学会に要望

4月 9th, 2010 | Posted by 佐藤 健二 in 学会

日本皮膚科学会に、ステロイド外用剤の副作用として、ステロイド依存性皮膚症をガイドラインに入れるように要望しました。以下がその内容です。今回は簡単に書きました。
日本皮膚科学会理事長 橋本公二 殿
日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎診療ガイドライン作成委員会委員長 古江増隆 殿
要望書
 近年増加しているいわゆる成人型アトピー性皮膚炎は、「ステロイド使用によって生じたステロイド依存性皮膚症を合併するアトピー性皮膚炎」(「患者に学んだ成人型アトピー治療、脱ステロイド・脱保湿療法」(つげ書房新社、佐藤健二著)16頁)と、そして「ステロイド依存性皮膚症とは、皮膚が外用ステロイド無しには普通に機能しない状態で、外用中止により離脱症状を起こ」(同書)す状態と考えます。
 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン(日皮会誌:119: 1515-34, 2009)には、タクロリムス軟膏の使用に当たって注意すべき事項として酒皶様皮膚炎が挙げられています。酒皶様皮膚炎は、タクロリムス軟膏の発売よりはるか昔にステロイド外用によって起こる副作用として認識されました。酒皶様皮膚炎は顔面に生じたステロイド依存性皮膚症と考えます。顔面に生じるものであればその他の部位にできないはずはありません。現在アトピー性皮膚炎患者の間で問題となっていることは、全身に生じている酒皶様皮膚炎、すなわちステロイド依存性皮膚症です。学会の慣習にそぐわず、先に発見されかつ広範に生じている副作用である酒皶様皮膚炎をステロイド外用剤の副作用として挙げず、さらに患者の間で社会問題ともなっているステロイド依存性皮膚症については全く言及がないことはガイドラインとしては適切でないと考えました。
 従って、平成22年3月10日付けで日本皮膚科学会専門医、深谷元継医師から提出された日本皮膚科学会あて要望書を支持するとともに、私もステロイド依存性皮膚症をステロイド外用剤の副作用に含めていただきたく要望書を提出させていただきます。よろしくお取り計らいをお願いいたします。
2010年4月3日
医療法人財団医療福祉センター 阪南中央病院 皮膚科 佐藤健二

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コメント(4)

  • 佐藤先生のブログに更新がありました

    トラックバックの仕方もわからない初心者なもので。。。
    2010.04.09[金] ステロイド依存性皮膚症を副作用に入れよ、と皮膚科学会に要望
    佐藤先生のブログで更新がありました。
    皮膚科学会にはぜひ真剣に検討していただきたいと思います。

  • とも

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    脱プロ7ヶ月です。
    白色皮膚描記症がひどいです

  • タカ

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    はじめまして
    自分は23歳の会社員です。3年くらい前からアトピーが悪化して医者からステロイドを服用するようにいわれてずっと使ってきたのですが、ステロイドは強くなっているのに皮膚のなおりが悪いので、県内にあるアトピー専門のエステに行ってみたところアトピーの説明をしてもらっていま飲んでる薬、塗ってる薬をやめてくださいと言われ、その時に初めて脱ステロイドをしました。その店はリンパマッサージに光線治療をしているところです。
    3日くらいから症状がではじめて本当に自分じゃないくらいの顔、体になっていくのを目の当たりにして、薬の副作用の怖さをしりました。
    現在は脱ステロイドをはじめて一ヶ月半くらいになります。顔は鱗みたいな皮膚がボロボロでて、全身は赤みがありカサカサで、かゆみはすこし和らいだもののまだ我慢できるくらいではありません。
    他の人が経験している慘出液が全身から流れることはまだありません、これからおこるのでしょうか?
    自分は愛知県なので簡単に阪南中央病院にはいけないので失礼ですがまずメールをしてしまいました。
    もし必要であれば入院もしたいとおもっています。
    もしよければ返信よろしくおねがいします。



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