脱ステロイド、脱保湿、脱プロトピック療法 を行っている佐藤健二先生のブログ
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2011年最初のアトピックの講演会開催のお知らせ。
第14回アトピー性皮膚炎講演会(静岡)
日時:2011年1月29日(土)13:35-17:15
場所:静岡市清水文化センター、本館棟1F会議室
(定員110名、現地で先着順、予約なし)
静岡県静岡市清水区桜が丘町7-1  TEl:054-354-1311/FAX:054-354-1317
参加費:無料
アクセス:
 ・静岡鉄道電車「桜橋駅」より徒歩約2分 
 ・JR清水駅より、しずてつバス市立病院線「桜橋駅前」バス停下車、徒歩約5分
 ・JR東海道本線「清水駅」よりタクシーにて約5〜10分
内容:
  第1部 講演 第2部 患者体験談 第3部 質疑応答
成人型アトピー性皮膚炎は、ステロイド依存を伴ったアトピー
脱ステロイド・脱保湿療法で治そう
治りにくいアトピー性皮膚炎についてもっと知っていただきたいと、この講演会を企画しました。「アトピー性皮膚炎は怖い病気?アレルギー?」「治療はどうすればいいの?」「小児でのステロイド依存症を減らすために何をすればいいの?」
このようなことを阪南中央病院皮膚科部長 佐藤健二が講演します。また、小児科医の視点で、後援の佐藤小児科(堺市)佐藤美津子も参加しますので、小さいお子様のアトピーでお悩みの方もご参加ください。
懇親会:有料(実費)。講演会終了後、近くで懇親会あり。じっくり話をしたり質問したりしたい方はご参加ください。講師や患者が参加します。
主催:atopic(治らないアトピー性皮膚炎に対する脱ステロイド・脱プロトピック・脱保湿を広げる会:略称 atopic)
責任者:水島郷博  atopic HP http://steroidwithdrawal.web.fc2.com/
お問い合わせ先:steroid_withdrawal@yahoo.co.jp
後援:佐藤小児科 大阪府堺市中区堀上町123 ℡:072-281-0215
今後以下のサイトで情報が得られます。参考にしてください。

http://steroidwithdrawal.web.fc2.com/index.html

http://8617.teacup.com/atopy/bbs

http://mixi.jp/view_community.pl?id=1758719

 鳥取講演会は無事開催されました。U様、O様のご努力で30人もの聴衆が集まりました。鳥取市は松江市に次いで県庁所在地としては人口の少ない都市です(約25万人)。初めて行った堺市は100万都市です。この時に40-50人だったことを考えると、大変な集まり様です。今後は人口の少ない都市で行うことになると思いますので、今回の経験は、新潟での講演会と同じく大変参考になると思います。U様、O様ほんとうにご苦労様でした。
 聴衆の集まる実際の経過は次のようでした。とりぎん文化会館の1階で書道のエベントが行われており、とりぎん文化会館にいる人はすべてそれを見ておられ、開始25分前には講演会場の前には誰もいない状態でした。しかし、ほっぺたにジクジクのある赤ちゃんを連れたお母さんが一人居ることは分かっていました。講演会準備者は全員、本当に聴衆が来てくれるのかどうか不安でした。講演会開始10分前ころに書道のイベントが終わりました。数人の方が入口におられました。これだけか、と思っていましたが、開始予定の13:25にはほぼ30人の聴衆がおられたという状況でした。ほっと一息でした。
 今回も応援に来て下さいました。広島からKさんが家族連れで来られました。埼玉からNさんも来てくださいました。患者体験談は、東京講演会のちんじゅうさんのDVDを流し、Mさんが娘さんのことを、Uさん、Kさん、Fさんが自分たちのことを話して下さいました。皆さん大変話が上手で、聴衆は、講演者の時以上に神経を集中した聞いておられたように見受けました。やはり、患者体験談は有効ですね。二人の佐藤の話はいつもどおりでした。
 質疑応答の時間が60分ほどありました。質問者も回答者もじっくり議論ができたように思います。質疑応答は60分ほどあるのが望ましいと感じました。
 夜は現地の参加者が3人も懇親会に参加していただけました。楽しく話をしました。そして、鳥取県のお二人の労をねぎらいました。2次会の場所を探すのにかなり歩きましたが、11時近くまでワイワイガヤガヤとやりました。私もMさんもかなり酔ってしまったようです。諸般の事情で3次会は無しでおとなしく寝ました。
 皆様、本当にご苦労様でした。
 次は、静岡市清水文化センター会議室(110人)2011年1月29日(土)、13:00-17:30です。頑張って準備しましょう。

朝日新聞「患者を生きる 皮膚 大人のアトピー」への意見を新聞社に送りました。以下がその内容です。
 私は阪南中央病院皮膚科に勤務する皮膚科医です。「患者に学んだ成人型アトピー治療、脱ステロイド・脱保湿療法」(つげ書房新社、2008年)と「ステロイドにNo!を 赤ちゃん・子どものアトピー治療」(子どもの未来社、2010年)を出版しました。
貴社の「患者を生きる 皮膚 大人のアトピー」を注意して読ませていただきました。アトピー性皮膚炎の治療について言おうとされていることは、「⑥情報編」の「ステロイドは、…強さが5段階あり、症状や部位に合わせて使い分ける。強い薬から徐々にランクを落とし、塗る頻度を減らしていく。 適度な強さの薬を、適量、適切な期間使うことが大切だ。塗ってもよくならない場合は、薬の強さが合っていない、塗る量が足りないと言った理由が考えられる。」そして、副作用については殆ど問題がないということにまとめられると考えます。この内容を読むと、ステロイドを塗って治らないのはガイドラインに従ってきちんとステロイドを外用しないからだということになり、その責任はきちんと塗らない患者あるいはそのような指導をしなかった医師の責任ということになります。
殆どの皮膚科医は、東京逓信病院皮膚科部長先生が行われた濃厚な治療をすれば一時的に皮膚がよくなることは知っています。問題は、相談員の患者さんが4年前にいったん「なめらかな肌に戻っていた」にもかかわらず、現在でも保湿やステロイドやプロトピックを使わなければ生活できない状態が続いていることです。患者さんには、毎日の外用治療は時間的にも経済的にもそしてこのまま一生この状態が続くのかという精神的な不安など大変な負担があります。何も塗らなくてもよい状態にしたいと思い、ステロイドやプロトピックを減らそうとしますが減らせない人が非常に多いのです。私のところを受診する人の中には、ステロイドを止めようとしても止められずに20年30年塗り続けてこられた方もおられます。勿論、20年ほどステロイドを使用してこられた方が仕事を続けながらステロイドを徐々に減らして、1年ほどかけてステロイド離脱症状がほとんどなしに止めることができたこともあります。しかし、このような方はどちらかと言うと珍しいです。
2009年のアメリカ研究皮膚科学会雑誌に、「表皮防御壁機能障害」と題するアトピー性皮膚炎の原因などについて将来を見通すような概説論文が載りました(Cork MJ et al, J Invest Dermatol 2009; 129: 1892-1908)。この中で、「表皮防御壁に与える外用糖質ステロイドの影響」という項目の中で次のような内容の記述があります。少し長いので簡略化して述べます。「外用糖質ステロイドはアトピー性皮膚炎の治療に有効に使用されている。しかし、アトピーが持つ表皮防御壁の欠陥に対しては良くないという証拠が増えてきている。皮膚防御壁が傷む現象は、3日間という短期間の非常に強力な外用糖質ステロイド使用でも起るし、6週間という長期間の非常に弱い外用糖質ステロイドの使用でも起る。外用糖質ステロイドの中止後に起こるリバウンド悪化は、他の方法による防御壁破壊の後で見られるものに似ており、外用糖質ステロイドの使用によって抑えられていた免疫機構が解き放たれ、炎症反応が出てくると考えられる。更に、ステロイドは落屑を起こす蛋白分解酵素を作らせる。これらを総合して考えると、外用糖質ステロイドはアトピーの炎症を抑えるが、同時に皮膚の防御壁をさらに傷つけ、アトピーのさらなる悪化を起こす危険性を高めるようである。」と結論付けています。アメリカ研究皮膚科学会雑誌は世界で一番権威のある皮膚科学関連の雑誌と考えられています。ここで述べられているリバウンド悪化は、1979年に、外用ステロイド中止で激しい離脱症状が出現することと、この現象が潜行性の副作用で医師の間で認知度が低いステロイド嗜癖(依存)によって起ることが既に報告されています(Kligman AM, Frosch PJ, Steroid addiction, Int J Dermatol 1979; 18: 23-31)。このように、ステロイドを止めたいけれども止められない状態が存在し、そのことがアトピー性皮膚炎の問題を起こしていると私は考えています。私のところでつらいステロイド離脱症状を通り抜けると非常によくなられる方がほとんどであることがそのことを証明していると考えています。
ステロイドを塗って平穏な生活をされる方がおられることを新聞紙上に発表されることはそれはそれでいいでしょう。しかし、ステロイドをやめたくても止めれない、止めるために何をしたらよいか知らない人が非常に増えていることは事実です。この人々のための情報も新聞紙上に出てきてもいいのではないかと思います。脱ステロイド治療について紙上に載せてほしいとマスメディアに話をしますと、学界で認められている標準治療以外の情報は紙上には出しにくいという反応がほとんどです。これでは大本営発表の内容をそのまま紙上に出した戦前の新聞と何ら変わりはありません。そして、困るのはステロイドで本当に困っておられるアトピー患者さんです。このようなことが起ってくる根本的な原因は皮膚科学会のアトピー性皮膚炎に関する診療のガイドラインの欠陥だと考えています。朝日新聞社がアトピー問題の本当の現実を知り、正しい解決に向けて公平な情報を広く報道されることを期待いたします。そのことが皮膚科学会の間違いを正す一助になることは間違いないでしょう。

緊急のアピール
 11月9日から、朝日新聞朝刊の「患者を生きる」「皮膚 大人のアトピー」が11月14日まで連載されます。12日の4回目で第1回目からの文章のチェックを誰がしているかが分かってきました。この記事に対して新聞社から意見が求められています。色々な立場で色々な意見が出てくるでしょう。ステロイドで困り、治療を中止して良くなった人もいること、ステロイド外用によりステロイド依存性や保湿依存性の起る可能性のあることなどを広く知っていただく必要があると思います。ステロイドを使う人にこのような問題のあることを知らせるようなガイドラインにしていただけるよう、朝日新聞にも協力していただくために、多くの意見を出すのがいいのではないかと思います。
 インターネットをご覧になられるなら、以下のURLをご覧ください。1回目からの記事が読めます。

http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201011090279.html

記事への意見や体験のあて先は
〒104−8011 朝日新聞社報道局科学医療グループ「患者を生きる」係、です。
ファックスは 03−3542−3217 です。
メールは iryo-k@asahi.com です。名前と住所と電話番号を必ず添えてください、と記されています。