脱ステロイド、脱保湿、脱プロトピック療法 を行っている佐藤健二先生のブログ
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原著を手に入れていないので詳しい検討はできませんが、次のことは言えると思います。
 ペリオスチンが働いて炎症を起こして云々のアトピー慢性化の新説ですが、
 アトピーの難治化をアレルギーで説明しようとしています。アトピー性皮膚炎がアレルギーと基本的には無関係ですので、アレルギーで説明しようとしても無駄な努力に終わります。これまでの多くのアレルギー説と同じく線香花火のようにすぐに消えていくでしょう。
 アトピーの難治化はステロイド治療によるものです。このことを忘れさせるために、あるいは難治化の原因考察でステロイドを中心に位置付けさせないためにアレルギー説がいつも担ぎ出されます。一昨日からの発表は、アトピー性皮膚炎の患者さんに期待を抱かせ、患者さんの考えに動揺を起こさせるためのマスメディアを使った宣伝の臭いがぷんぷんとします。
 冷静に考えていただきたいと思います。

茶のしずく石鹸で分かったことは、皮膚を通してアレルゲンが作用し、IgE抗体を作ることが分かったことです。
しかし、いくつかの注意すべきことがあります。
1.IgE抗体を作る機構が分かったからといって、IgE抗体を多く作ることになるわけではないことです。機構の発見と機構による現象の増加は全く別の問題です。古い話ですが、夏の下痢が腸炎ビブリオという細菌によっておこることが分かりましたが、古い腐りかけの食べ物を食べなければ下痢は起こりません。
2.茶のしずく石鹸でIgE抗体ができるようになったことには少なくとも二つの機構が必要です。まず、①アレルゲン(ハプテンという小さいもの)が皮膚のたんぱく質に結合して、②茶のしずく石鹸の中にある何かがIgEを作りやすくする働きをしたことの二つです。
3.従って、アレルギーを起こさないようにするためには、石鹸により皮膚を清潔にするような余計な生活をしないことです。勿論、茶のしずく石鹸のような良くない石鹸の使用が前提になりますが、界面活性剤の作用を持つ石鹸は全てそのような危険な性質を持っている可能性を考える必要があります。だから、赤ちゃんや子どもの時には、マスメディアなどで繰り返されて放送されているような「一日2回入浴し石鹸できれいに体を洗い」ということは良いと言えません。皮脂をあまり洗い取らないようなスキンケアである必要があると思います。