脱ステロイド、脱保湿、脱プロトピック療法 を行っている佐藤健二先生のブログ
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第24回アトピック講演会(東京)報告

佐藤健二

 台風18号の日に行われた講演会でしたが、朝からフェイスブックなどで開催の有無の問い合わせが殺到しました。東京の皆さんにはやきもきさせましたが、大阪から参加の菊池代表、佐藤美津子、佐藤健二は40分遅れで会場になんとか到着しました。さすがに第1部の乳幼児編では参加者が少なかったですが、第2部ではかなりの参加があり、結局参加者は230人を超えました。ありがたいと思うと同時に問題の広さと危機感の多さに身が引き締まる思いでした。

 第24回の東京講演会は幾つかの意味で画期的でした。一つは代表が替わり、新しく二人の代表になったことです。お二人は新しい息吹をもたらすことのできる技能をお持ちで、前代表が築き上げられた成果を発展させることのできる能力をいかんなく発揮されたと思います。

 開演は5分遅れましたが、その冒頭に、バックグラウンドミュージックの流れる中、アメリカのITSAN(国際ステロイド外用剤依存ネットワーク:International Topical Steroid Addiction Network)が作り、新代表の訳した字幕が出るステロイド依存とその治療を示すアニメのさわりが映されました。そののち、新代表の挨拶とアトピックについての説明がなされました。子どもたちがステロイドで困らないために使用を控えることと、ステロイド依存の人には脱ステロイド・脱保湿を勧めることが説明されました。これらを実現するために、患者がステロイドや免疫抑制剤を使わない治療を選択できるようにすること、ステロイド・プロトピック・保湿剤に対する「依存症の存在」を認めること、小児の治療において「ステロイド・プロトピック」の使用を極力減らすことを求める署名活動の開始(2013.9.15から2014.9.14まで)を発表されました。

 第1部は藤澤先生(ステロイドはなぜいけないのか?エビデンスから解るその理由)と隅田先生(乳幼児の体重増加とアトピーの治療)、佐藤美津子(赤ちゃんのアトピーは自然に治ります)の講演で、子どもにステロイドを使わない方が早く良くなることが説明されました。お二人の感動的な乳幼児体験談の後、今回の講演会で初めての試みとして、パネルディスカッションが行われました。テーマは自由に掻かせるのが本当に良いのかという問題と食物アレルギー検査陽性の子どもに食物を食べさせることについて話がなされました。講演会中に集めた質問の中から多かったものについての質疑応答が少しありました。

 第2部の初めには再度新代表の挨拶があり、アトピックの目的や署名活動について説明がありました。そして、ISTANのアニメが終わりまで流されました。次に佐藤健二(難治アトピーに脱ステロイド・脱プロトピック・脱保湿)と藤澤先生(ステロイドを止めて自然治癒を得るにはどうするか)、水口先生(ステロイドによるアトピーの経過と問題点一脱ステロイド療法の成功のカギー)の講演があり、わかりやすいが感動的なお二人の成人患者体験談をお聞きした後で、前もって記入いただいた質問票を中心に質疑応答が行われました。質疑応答はポイントが絞られているためわかりやすい内容であったと考えます。

 閉会時にはビデオ画像が映されバックグラウンドミュージックが流れるなかで、幾つかの説明がなされました。11月23日の伊勢(三重)講演会、そして忘年会の開催予告もありました。12月14日(土)に大阪で、12月21日(土)に東京です。

 懇親会では、何人かの人に話していただきましたが、ぜひお知らせしなければならないことは、この講演会に参加するためにわざわざイギリスから来られ、懇親会にも参加された方がおられたことです。この方は佐藤健二の「患者に学んだ成人型アトピー治療、脱ステロイド・脱保湿療法」(つげ書房新社、佐藤健二著)を英語訳してくださる方です。ご自分も脱ステロイドをされ、ITSANに投稿されておられます。その中で、脱ステロイド・脱保湿の話をすると大変興味を持たれる方が多かったので、翻訳しようということになりました。ステロイド依存で困られておられる方は世界中におられます。国際的な活動が行えるならば必ずやアトピックの目的が達成できるだろうと考えます。その目的のため、アトピックのホームページも近々英語版ができることになっています。

 このように、新生アトピックは並々ならぬ決意で自分たちの目的を達成しようと頑張っています。皆様のご支援ご鞭撻があればさらに良い活動ができると考えます。私も一緒に頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします。