脱ステロイド、脱保湿、脱プロトピック療法 を行っている佐藤健二先生のブログ
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2009年7月12日に開催される第5回アトピー性皮膚炎講演会(名古屋)の講演内容について
1. 成人型アトピー性皮膚炎はステロイド依存を伴ったアトピー
       脱ステロイド・脱保湿療法で治そう
         演者 佐藤健二
2. 子供のステロイド無使用治療経験
         演者 水島郷博
3. 乳児アトピーと食
         演者 佐藤美津子
4. 脱ステロイド体験談
         演者 2名の患者
5. 質疑応答
         全員で

石鹸を使う使わないは関係なく、入浴前の皮膚(あるいは傷)と入浴後の皮膚(あるいは傷)を比べてみて、入浴後に滲出液が増えていれば洗いすぎと判断します。洗いすぎると見た目はきれいになりますが傷はいつまでも治らないことになります。
 ・洗った後で硬いかさぶた(痂皮)が取れても滲出液が出ていなければ問題なしです。
 ・洗う前に傷の上に黄色い糊のようなものが付いている場合、これを取り去るとほぼ確実に滲出液が出ます。糊のようなものは取らないほうが賢明です。
清潔にするあるいは見た目の傷をきれいにすることを体を洗う基準にすると、傷を痛めたり治りにくくしたりすることになるので、注意する必要があります。石鹸を使用する場合は必ず良く泡立てることが必要です。泡立て器でも石鹸の粒が十分に溶けていない場合があるので石鹸を使って洗うときはタオルに石鹸をこすりつけて十分に泡だてた後で使用するのが安全でしょう。

患者から提出するアトピー性皮膚炎治療のインフォームドコンセント
 この文書は、ステロイドや免疫抑制剤を使用しないで治療していただくことをお医者様にお願いする時に、前もって印刷して医師にお見せするための原案です。実際にこれを使用される場合は、子供用であるか大人用であるかなどを選択すると共に、自分の状況にあわせて変更して使われるのがよいかと思います。また、可能な限り、簡潔に自分の病歴を付け加えるのがお医者様の負担軽減になるのではないかと思います。
 印刷はどれか(Ⅰ−1、Ⅰ−2あるいはⅡ)を選んで「インフォームドコンセントのために」から文献の最後の「———世界的に有名な皮膚科教科書」までをコピーする。
 なお、本文書は、色々なホームページ、サイト、ブログなどで自由に掲示、利用していただいて結構です。また、変更して利用していただいて結構です。
Ⅰ−1.大人版
インフォームドコンセントのために
診察していただくお医者様へステロイド不使用治療のお願い
私はこれまで(あるいは○○年の間)医師の指示に従ってステロイドやプロトピックの標準的外用治療を行ってきましたが、良くなっていると思えません。どちらかと言えば外用量を増やすことや更に強力なステロイドを外用しなければならなくなっていると思います。もうこれ以上強力なステロイド治療をしたくなくなりました。昔、多くのアトピー性皮膚炎は成人になるまでに自然に消失していたと聞いています。現在のままステロイドやプロトピック治療をしておれば自然に消失していくとは思えません。従って、ステロイドやプロトピックを使わない、あるいは少なくとも少しずつでも外用量を減らしていける治療をお願いしたいと思います。なお、ステロイドの内服薬は勿論ですが、点眼薬、点鼻薬、点耳薬、口腔外用薬、喘息用吸入薬、痔疾用外用薬に入っているステロイドは、微量ですが全身の皮膚に影響があるといわれています。これらについても可能な限り使用しないで治療をお願いいたします。民間療法は不安ですので行いたくありません。
 まことに不躾なお願いですが、よろしくお願いいたします。
文献
1.玉置昭治他、成人型アトピー性皮膚炎の脱ステロイド療法、日皮アレルギー 1993; 1: 230-234
  初めて脱ステロイドを報告した論文
2.藤澤重樹著、アトピー治療革命、永岡書店、2004年
  初めて乾燥ガビガビ療法(脱保湿)を紹介した書物
3.佐藤健二著、患者に学んだ成人型アトピー治療、脱ステロイド・脱保湿療法、つげ書房新社、2008年
  脱ステロイド・脱保湿療法を体系的に述べた書物
4.安藤直子著、アトピー性皮膚炎 患者1000人の証言、子供の未来社、2008年
  患者へのアンケート調査により患者の立場から脱ステロイドの重要性を指摘した書物
5.Kligman AM, Frosch PJ, Steroid addiction, Int J Dermatol 1979; 18: 23-31
  外用によるステロイド嗜癖(依存)は潜行性の副作用で医師の間での認知度は低いことと、外用ステロイド中止で激しい離脱症状が出現することを系統的に解説した総説論文
6.Leung DYM et al, Atopic Dermatitis, in Dermatology in General Medicine, 6th ed, McGRAW-HILL, 2003, p 1193
  昔は成人までに84%は治癒していたが、最近では成人までに20%治り65%は改善している(治らずに皮疹が残っているということ)ということを記述した世界的に有名な皮膚科教科書
Ⅰ−2.大人版、長期皮疹のなかった人用
インフォームドコンセントのために
診察していただくお医者様へステロイド不使用治療のお願い
私は幼少期に湿疹があり外用治療をしていたかもしれません。幼少期以降湿疹は問題にするほどではありませんでした。しかし、最近、皮疹が目立つようになりました。幼少期にステロイド外用をした経験があると、その多少に関わらず成人になってステロイドを外用した場合に成人型の重症アトピー性皮膚炎になることがあると聞いています。だから、ステロイドを使わずに治療していただくようお願いいたします。勿論、ステロイドを使用すれば短期で症状は軽減するでしょうが、多少時間がかかってもステロイド無しで治療していただきたく思います。なお、ステロイドの内服薬は勿論ですが、点眼薬、点鼻薬、点耳薬、口腔外用薬、喘息用吸入薬、痔疾用外用薬に入っているステロイドは、微量ですが全身の皮膚に影響があるといわれています。これらについても可能な限り使用しないで治療をお願いいたします。民間療法は不安ですので行いたくありません。
 まことに不躾なお願いですが、よろしくお願いいたします。
文献
1.玉置昭治他、成人型アトピー性皮膚炎の脱ステロイド療法、日皮アレルギー 1993; 1: 230-234
  初めて脱ステロイドを報告した論文
2.藤澤重樹著、アトピー治療革命、永岡書店、2004年
  初めて乾燥ガビガビ療法(脱保湿)を紹介した書物
3.佐藤健二著、患者に学んだ成人型アトピー治療、脱ステロイド・脱保湿療法、つげ書房新社、2008年
  脱ステロイド・脱保湿療法を体系的に述べた書物
4.安藤直子著、アトピー性皮膚炎 患者1000人の証言、子供の未来社、2008年
  患者へのアンケート調査により患者の立場から脱ステロイドの重要性を指摘した書物
5.Kligman AM, Frosch PJ, Steroid addiction, Int J Dermatol 1979; 18: 23-31
  外用によるステロイド嗜癖(依存)は潜行性の副作用で医師の間での認知度は低いことと、外用ステロイド中止で激しい離脱症状が出現することを系統的に解説した総説論文
6.Leung DYM et al, Atopic Dermatitis, in Dermatology in General Medicine, 6th ed, McGRAW-HILL, 2003, p 1193
  昔は成人までに84%は治癒していたが、最近では成人までに20%治り65%は改善している(治らずに皮疹が残っているということ)ということを記述した世界的に有名な皮膚科教科書
Ⅱ.子供版
インフォームドコンセントのために
診察していただくお医者様へステロイド不使用治療のお願い
私の子供の湿疹に対して、ステロイドやプロトピックを使用せずに治療してください。理由は、発生率は少ないかもしれませんが成人型のアトピー性皮膚炎になることを予防したいからです。ステロイド外用剤のない頃は、成人になるまでに多くの人が治っていたのに、最近では治らなくなっている人が多くなっており、この原因としてステロイド外用剤の外用が考えられるからです。プロトピックについても使用したくありません。自然にほとんどの患者が治るのに、プロトピックを使用し、免疫を抑え、発癌が起こるという危険を冒したくないからです。ステロイドやプロトピックを使用しない場合、治療日数が長くなっても上記の危険を防ぐことには代えられないと思います。なお、ステロイドの内服薬は勿論ですが、点眼薬、点鼻薬、点耳薬、口腔外用薬、喘息用吸入薬、痔疾用外用薬に入っているステロイドは、微量ですが全身の皮膚に影響があるといわれています。これらについても可能な限り使用しないで治療をお願いいたします。民間療法は不安ですので行いたくありません。
 まことに不躾なお願いですが、よろしくお願いいたします。
文献
1.玉置昭治他、成人型アトピー性皮膚炎の脱ステロイド療法、日皮アレルギー 1993; 1: 230-234
  初めて脱ステロイドを報告した論文
2.藤澤重樹著、アトピー治療革命、永岡書店、2004年
  初めて乾燥ガビガビ療法(脱保湿)を紹介した書物
3.佐藤健二著、患者に学んだ成人型アトピー治療、脱ステロイド・脱保湿療法、つげ書房新社、2008年
  脱ステロイド・脱保湿療法を体系的に述べた書物
4.安藤直子著、アトピー性皮膚炎 患者1000人の証言、子供の未来社、2008年
  患者へのアンケート調査により患者の立場から脱ステロイドの重要性を指摘した書物
5.Kligman AM, Frosch PJ, Steroid addiction, Int J Dermatol 1979; 18: 23-31
  外用によるステロイド嗜癖(依存)は潜行性の副作用で医師の間での認知度は低いことと、外用ステロイド中止で激しい離脱症状が出現することを系統的に解説した総説論文
6.Leung DYM et al, Atopic Dermatitis, in Dermatology in General Medicine, 6th ed, McGRAW-HILL, 2003, p 1193
  昔は成人までに84%は治癒していたが、最近では成人までに20%治り65%は改善している(治らずに皮疹が残っているということ)ということを記述した世界的に有名な皮膚科教科書
Ⅲ.病歴の記載内容
いつからいつまで、体のどこの部位に、どのような皮疹があったか(覚えていれば)、どのステロイドを(薄めていればどの程度薄めていたか)1日何回外用していたか。皮疹が拡大していけばどの順にどこがひどくなったか。
保湿はどのようにしていたか。上の質問に対する答えと同じように記述。
ステロイドをやめたくなった理由。
喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、じんましん、食物アレルギー、薬疹などの有無。これらについて本人および家族について。もし分かれば症状の存在した期間。

第5回アトピー性皮膚炎講演会を2009年7月12日に以下の日時場所で行います。ご参加ください。
第5回アトピー性皮膚炎講演会
内容:  講演、患者による体験談、質疑応答
講演者: 佐藤健二と患者2名を予定
日時:  2009年7月12日(日曜日) 13:45−16:15 開場13:25 
場所:  愛知県青年会館 2階 第七会議室 (定員87人、先着順)、参加費無料
      愛知県名古屋市中区栄1−18−8 TEL:052-221-6001
道順:  地下鉄東山線「伏見駅」下車、7番出口を西へ300m行き、 朝日新聞社角を南へ250m
主催:  atopic (あとぴっく)
後援:  佐藤小児科 大阪府堺市中区堀上町123 ℡:072-281-0215
質問はatopic ホームページか佐藤小児科へ

ステロイドの種類

2009年04月14日 | Posted by 佐藤 健二 in 医学論文 - (0 Comments)

第4回アトピー性皮膚炎講演会(横浜)が2009.4.12に行われました。その時に、ステロイドの種類についてお知らせしますとお約束いたしました。以下に記しておきます。
ステロイドの種類
ステロイドが使われている薬を使用方法別に7つに分けて(内服注射用、皮膚外用、呼吸器用、眼科用、耳鼻科用、口腔用、痔疾患用)示しました。
内容は「今日の治療薬、解説と便覧、2008年、水島 裕編集、南江堂」と「ステロイド外用薬アラカルト−実践への道−、2005年、古江増隆、株式会社ミット」を参考にしました。
初めに化学名、次に商品名(複数あるときは代表的なものを示す。複数ある場合は:で名前を分けている)、次は錠・注などと必要に応じて剤形を示した。
「錠」は内服の錠剤、「注」は注射、「軟」は軟膏、「液」は液体、「坐」は坐薬などを示す。
化学名は色々な表記方法があります。例えば、商品名デルモベートは「外用剤 Ⅰ群 ストロンゲスト 最強」の一番目に出ていますが、ここでは「プロピオン酸クロベタゾール」と記されています。これは「クロベタゾールプロピオン酸エステル」と同じです。「プロピオン酸」と「クロベタゾール」の順序が逆ですが、逆順でも同じ言葉があれば同じものと考えて間違いないです。
1.内服・注射など
コルチゾン酢酸エステル、コートン、錠
ヒドロコルチゾン、コートリル、錠
ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウム、水溶性ハイドロコートン、注
ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム、ソル・コーテフ:サクシゾン、注
プレドニゾロン、プレドニゾロン:プレドニン、錠など
プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム、水溶性プレドニン、注
メチルプレドニゾロン、メドロール、錠
メチルプレドニゾロン酢酸エステル、デポ・メドロール、注
メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム、ソル・メドロール、注
トリアムシノロン、レダコート、錠
トリアムシノロンアセトニド、ケナコルト‐A、注
デキサメタゾン、デカドロン、錠
デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム、オルガドロン:デカドロン、注
デキサメタゾンメタスルホ安息香酸エステルナトリウム、セルフチゾン、注
デキサメタゾンパルミチン酸エステル、リメタゾン、注
ベタメタゾン、リンデロン、錠・注など
ベタメタゾン・d-クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤、セレスタミンクロコデミン、錠
フルドロコルチゾン酢酸エステル、フロリネフ、錠
2.皮膚外用剤
Ⅰ群 ストロンゲスト 最強
プロピオン酸クロベタゾール、デルンモベート、ダントツに強い
酢酸ジフロラゾン、ジフラール:ダイアコート
Ⅱ群 ベリーストロング 大変強力
ジプロピオン酸ベタメタゾン、リンデロン‐DP
ジフルプレドナート、マイザー
フルオシノニド、トプシム
吉草酸ジクルコルトロン、ネリゾナ:テクスメテン
アムシノニド、ビスダーム
ハルシノニド、アドコルチン
酪酸プロピオン酸ベタメタゾン、アンテベート
フランカルボン酸モメタゾン、フルメタ
Ⅲ群 ストロング 強力
酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン、パンデル
プロピオン酸デキサメタゾン、メザデルム
吉草酸ベタメタゾン、リンデロン−V:ベトネベート:トクダーム、トクダームはテ−プ
プロピオン酸ベクロメタゾン、プロパデルム
吉草酸デキサメタゾン、ボアラ:ザルックス
吉草酸酢酸プレドニゾロン、リドメックス
フルオシノロンアセトニド、フルコート:フルベアンコーワ、フルベアンコーワはテープ
プロピオン酸デプロドン、エクラー
Ⅳ群 ミディアム(マイルド) 中等
トリアムシノロンアセトニド、ケナコルト−A:レダコート
ピバル酸フルメタゾン、テストーゲン
酪酸ヒドロコルチゾン、ロコイド
酪酸クロベタゾン、キンダベート
プロピオン酸アルクロメタゾン、アルメタ
デキサメタゾン、オイラゾン:グリメサゾン、グリメサゾンはタール含有
Ⅴ群 ウィーク 弱い
プレドニゾロン、ビスオクリームA:プレドニゾロン
ヒドロコルチゾン、コルテス:テラコー:テラ・コートリル
フルドロキシコルチド、ドレニゾン、テープ
3.呼吸器系用
プロピオン酸ベクロメタゾン、キュバール、エアゾール
プロピオン酸フルチカゾン、フルタイド(ロタディスク・ディスカス:50・100エアー)、吸入
プロピオン酸フルチカゾン、アドエア(フルタイドとβ刺激剤のセレベントの合剤)
ブデソニド、パルミコート、タービュヘイラー(ドライパウダーの吸入)
シクレソニド、オルベスコ
4.眼科用
メタスルホ安息香酸デキサメタゾン、コンドロデキサ:サンテゾーン:ビジュアリン、液・軟
プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン:プレドニン、軟
リン酸ベタメタゾンナトリウム、リンデロン:リンデロンA、液・軟
リン酸デキサメタゾンナトリウム、オルガドロン、液
メチルプレドニゾロン、ネオメドロールEE、軟
フルオロメトロン、フルメトロン:オドメール、液
酢酸ヒドロコルチゾン、日点・HCゾロン、液
5.耳鼻科用
プレドニゾロン、コールタイジン、スプレー
プロピオン酸ベクロメタゾン、アルデシンAQネーザル液:ナイスビー液:リノコート噴霧
プロピオン酸フルチカゾン、フルナーゼ
6.口腔用
トリアムシノロンアセトニド、ケナログ軟、アフタッチ貼付錠:ワプロンP貼付フィルム:アフタシール貼付フィルム
デキサメタゾン、アフタゾロン:デキサルチン、軟
プロピオン酸ベクロメタゾン、サルコート、噴霧
酢酸ヒドロコルチゾン、ヒノポロン、軟
7.痔疾患用
ヒドロコルチゾン、プロクトセディル、坐・軟
吉草酸ジフルコルトロン、坐・軟
ヒドロコルチゾン、強力ポステリザン軟:ポステリザンF坐