脱ステロイド、脱保湿、脱プロトピック療法 を行っている佐藤健二先生のブログ
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 mixi 脱ステロイド・脱保湿療法の参加者が2009年3月20日午前7時49分で298人になっています。最近急激に増加傾向にあります。皆様が色々書き込みをしておられることが一番の参加者急増の原因ではないかと思います。もっと色々書き込みをしていただければと思います。

第4回アトピー性皮膚炎講演会 
 
日時: 2009年4月12日(日曜日)、13:45-16:30
場所: 横浜市技能文化会館 8F 802 大研修室 (先着順 96名、予約はできません)
     横浜市中区万代町2丁目4番地7 Tel: 045-681-6551
       JR根岸線 関内駅 南口  から徒歩5分  
       横浜市営地下鉄 伊勢佐木長者町駅出口2 から徒歩3分
主催: atopic (責任者 水島郷博)
講師: 佐藤健二
問合せ先: steroid_withdrawal@yahoo.co.jp
後援:佐藤小児科 大阪府堺市中区堀上町123 ℡:072-281-0215

 抗アレルギーとは銘打っていますが、実際の働きのほとんどは抗ヒスタミン作用で、抗アレルギー作用はほとんどありません。だから、抗アレルギー剤内服でアトピー性皮膚炎が良くなったとすれば、抗ヒスタミン作用で痒みが減り、掻破が減ったために良くなったと考えるべきでしょう。抗アレルギー剤も実際は抗ヒスタミン剤です。抗アレルギー剤でアトピー性皮膚炎が良くなったからアトピー性皮膚炎はアレルギー疾患だとは決して思わない方が賢明です。
 最近では、製薬企業も医師もさすがに恥ずかしいと思ったのか、抗アレルギーと言う名前を使うのに躊躇を感じているみたいです。昔の抗ヒスタミン剤と最近の抗ヒスタミン剤を区別するために第一世代とか第二世代とか名前をつけて区別するようになっています。第二世代の抗ヒスタミン剤の中には眠気の少ないものがあり、使用には重宝するものがあります。第一世代の抗ヒスタミン剤の眠気を利用することもあります。これはねだんが概ね安いということで使いやすいです。

 2009年3月1日毎日新聞朝刊「子供相談室」に「5歳男児アトピー性皮膚炎にステロイドがよく効いているが、長期外用の影響が心配で外用期間と副作用を知りたい」旨の質問にB皮膚科医は「アトピーは痒みと湿疹が繰り返し出る病気で、スキンケアと保湿に加え最小必要量のステロイドを使用する。ステロイドに副作用はあるが、皮膚科の指示で量と回数を守って最小必要量を使用すればリバウンドはない。湿疹がある限り、湿疹の部位のみに塗る続ける」と答えている。
 批判
1.ほとんどが自然治癒する病気であることを述べていない
2.副作用で最も重大なものである依存性のあることを述べていない。
3.最小量しか使わなければ外用中断後の皮疹の出現は本来のアトピー性皮膚炎のみが出てくると考えているが、少ない量で外用していてもリバウンド(正しくはステロイド離脱症状)は出現する。
4.かなりの患者は、「ステロイドが効きにくくなって外用量や強さを増やさなければならなくなると言っている訴えを無視している。」
5.長期間の安全性については特に年単位の使用期間の安全性は判っていないことを知らない。
6.プロトピックの外用制限についても何も述べていない。
 ステロイド外用で困っている患者の声を全く知らない無責任な内容です。私たちの講演会が新聞に載ると大変な反響があるのと同じように、このような記事はステロイドへの流れを作り出します。マスメディアは企業の方を向いた記事を良く載せます。このような記事を載せさせないようにするには、日本皮膚科学会やマスメディアに圧力をかけていくことが必要でしょう。

 私の本の97-100頁、特に「②痂皮化と亀裂」に、記述されている点ですがもう少し詳しく述べておくほうがいいと考えましたので追加しておきます。
 顔面はいつも綺麗でありたいと思う気持ちは男性も女性も同じでしょう。脱ステロイドをしている時には特に早くきれいになってほしいと思う気持ちが強くなるでしょう。しかし、皮膚が良くなるには一定の経過を通らなければなりません。この途中は見た目が非常に悪くなります。だから、ジクジクが乾き始めた時、多くの人は見た目の悪いカサブタを取り去り、皮膚がつるっとした面にしてしまいます。こうすると滲出液が出やすくなり、いつまでも皮膚が良くならないことが続きます。しかし、全く何もしないでいるとカサブタがどんどん積み上げられてしまうこともあります。だから、人によってどの程度の強さで顔を洗うかはかなり違ってきます。また、良くなっている時期によっても違ってきます。基本的には優しく洗って、洗い終わった後で滲出液が出なければまずまずといえます。滲出液が出るようでは洗いすぎです。カサブタがどんどん積み上がっていくのは洗いが弱すぎます。どの程度がいいか分からなかったら、いったん洗顔を中止するのも一つの手です。子供さんの場合には洗わないと痛みも訴えないのでいいことがかなりあります。
 ここで書いたことは一般的なことですので、個々の人についてすべてを記述できているわけではありません。自分で脱ステ・脱保湿をしている時の洗顔については、洗いすぎと洗い不足があることを常に頭において、日々の顔の手入れについて反省する必要があると思います。
 1行目にある「私の本」は「患者に学んだ成人型アトピー治療、脱ステロイド・脱保湿療法」)つげ書房新社、佐藤健二著)のことです。