Q1 どくだみ茶を皮膚にぬる効能について

質問者:女性

風呂上りにどくだみ茶を肌にぬると痒みが治まると聞いたことがあり、実行しているのですが、実際効果はありますか?

A1 隅田先生

どくだみ茶は必要ないです。風呂も必要ないです。

 

Q2 入浴について

質問者:女性

入浴は感染が起こった場合にも入浴しないのでしょうか?

また北海道のトヨトミ温泉では頻繁に入浴しないといけないと聞いたことあるのですが、
温泉も効果は期待できないのでしょうか?

A2 隅田先生

感染症は皮膚が乾いている方が細菌は増えないので皮膚を濡らさないようにしたほうがいいです。
気持ち悪くて風呂に入りたい人は入ってもらってもいいです。しかし入らない方が皮膚も壊れないので楽だと思います。
トヨトミ温泉はなぜかよくわからないですが、みんなよくなるので、ぜひいってきてください。

 

Q3 シャワーについて

質問者:15歳の男の子のお母さん

赤ちゃんのときからステロイドをぬったり塗らなかったりでしたが、今部活で汗をかくようになりシャワーを頻繁にするようになったのですが、やはり風呂ははいらない方がいいのでしょうか?
またシャワーは石鹸を使ったほうがよいですか?

A3 隅田先生

ケースバイケースですが、風呂に入らなくても精神的に嫌とかなければトラブルはないと思います。

補足 佐藤先生

息子さんの症状が風呂のせいなのか今まで保湿してきたせいなのか一概に言えないので、症状を診せてもらってから風呂に入るか入らないか決めて従ってもらったほうがいいです。患者さんの皮膚の様子によるので一概にお風呂が悪いとはいえません。

シャワーは石鹸なしで、こすらずサッと流す程度でよいです。

 

Q4 痒みのコントロールについて

質問者:男性

痒みのコントロールはどのようにしているのですか?

A4 佐藤先生

痒み止めの薬を飲んでもらっていますが、おまじない程度です。
あとは痒いときは掻いてくださいといっています。
ただし掻いていても保湿をしなくなると傷がつかなくなってきます。そして痒みもへっていきます。しかし皮膚がよくなっても痒みがなくならないということがしばしばあります。
また皮膚がよくなっていく途中で痒みが強くなる場合もあるのでその辺を理解してもらっておかないとうまくこの治療は成功しないです。

 

Q5 運動について

質問者:女性

運動の代わりにエアコンをつけずに家事して汗をかくのはいいことでしょうか?

また唇が乾燥して紫色になってそのうえに皮がついている状態なので、口紅をつけたいのですが、口紅はまだきついのでリップグロスみたいなものをつけてもいいのでしょうか?

A5 佐藤先生

汗をだすのがよいのではなく、運動することに意味があります。汗を出すだけでは意味がありません。
汗もにならないようにエアコンを使ってもらったほうがいいです。
口紅(リップグロス)は皮膚がよくなってからつけてもよいですが、ガサガサの状態ではやめたほうがいいです。

 

Q6 感染症について

質問者:子供がアトピーのお母さん

子供がアトピーで滲出液がでたときにMRSAの陽性と判定されたのですが、その場合生活の制限とか、将来的に医療関係の仕事につけないとか制限はありますか?
検査は皮膚の浸出液が出ているとこで調べてもらい入院はしていません。

A6 佐藤先生

昔はMRSAは入院しないとかからないといわれたが、最近は外来でもごろごろいます。
MRSAが増えて細菌感染が起こることは皮膚の場合は少ないです。培養検査ではMRSAのがいるかどうか調べるだけであとは何もみないです。
入院患者でもMRSAが出ても普通の抗生物質でたいていはなおってしまいます。MRSAはほんのちょっといるだけであまり悪さはしていないです。
健康な人ならそういう人にさわっても大丈夫です。
将来医療職につくとなると若干問題になるかもしれませんが、それは適当な対処方法があるのであまり気にしなくてもよいと思います。

 

Q7 予防接種について

質問者:保育士女性

よく玉子のアレルギー数値が上がると予防接種ができないと聞きます。インフルエンザの予防接種も鳥の玉子からつくるのでだめだと聞きますが実際どうなのでしょうか?
また最近、擦りむいたときにジュクジュクしたままで放置して乾燥させないほうがいいと聞くのですが、先ほど隅田先生は乾燥させたほうがいいとおっしゃったのでどちらが正しいのでしょうか?

A7 美津子先生

お菓子類を食べていたら全然気にせず予防接種をしています。
玉子を食べて蕁麻疹が出た方でも皮内テストをして問題なければ行っています。
インフルエンザの予防接種もあえて皮内テストをしてまでやる効果ないんです。
インフルエンザの予防接種も玉子アレルギーがあってお菓子をたべてないというのであればやってないです。

佐藤先生

皮膚の傷についてですが、床ずれのときに皮膚が深いとこまで穴が開いているときは湿らせた方がいいのは間違いないですが、床ずれでも表皮までついてくるときは乾燥させたほうがはやくよくなります。
擦り傷くらいなら軟膏とか塗らずにほったらかしにしてたらすぐ治ります。
子供が野球とかで作ってきた擦り傷ぐらいならちょっと痛いですけど水道水で流して表面のゴミをとってあげればそれでいいです。
そのあと毎日かさぶたはとらないようにして表面のゴミだけをとって(水道水で流して)あげればよいです。

 

Q8 プールで遊んでよくなる理由について

質問者:子供がアトピーの母親

上の子供と下の子供も夏にプールで毎日あそんで日焼けして皮が剥けてよくなったことがあるのですが、何がよかったのでしょうか?日差しの紫外線にあたってもいいのかもわからないですし、塩素もいいのでしょうか?楽しくあそんでいたのがよいのでしょうか?

A8 佐藤先生

日焼けをするとかゆみが減ることはあります。また遊んでいて楽しいときは掻かないないし、精神的に楽しいとかゆみが起こらないこともあります。いろいろな要素が重なってよくなったのだと思います。海の水がよくて塩素が悪いとかそういのはないと思います。

 

Q9 水分の摂取について

質問者:1年前に脱ステした男性

夜中にのどが渇いてしまって水分をたくさんとってしまうのですが、摂取する水分を抑制するとよくなるというのが自分の中で納得できません。それは統計的によくなるというのが出ているのでしょうか?
喉が渇くのは体が水分を欲していると思うので腑に落ちないのです。

A9 佐藤先生

統計的な結果はないです。ただ理論的に考えると当然のことだと思いますし、現実に入院している人でよくなってきて、安心して水をたくさん飲むようになるとかならず悪くなります。理由はアトピーの人の血管は普通の人より水が漏れやすいのです。そのときに水をたくさんのむと血液の量がふえて血管がふくれて穴が大きくなるので水が漏れて皮膚がジュクジュクするのです。
水分制限は厳密にやらないといけないです。少し喉が渇くくらいを維持する必要があります。あまり喉が渇くと高ナトリウム結晶が起こって危険になります。夜に寝る人は横になると体全身に水がいきわたりますので顔にジュクジュクした部分があるとそこから水がでてかゆくなって掻いてしまうということになります。だから晩御飯のあとから朝御飯まではできるだけ水分をとらないほうがいいです。夜中に水分をとるのなら、その分を朝起きて朝御飯をたべてから晩御飯を取る間にとったほうがいいです。晩御飯のあとは絶対に水分を取らないほうがいいです。入院中の人にはそういう風に指導しています。
これはかなり重要なことです。
あなたの場合は夜に喉が渇くなら、水分をとるのを晩御飯までにかえて、それでも喉がかわくならもうちょっと水分量をふやしてもよいです。で出来たらナトリウムの量の検査をしたほうがよいです。
補足ですが、夏に汗がよくでるときは少し水分量を増やさないとだめです。
また風邪ひいて38度、39度でたとき水分量を増やさないとだめです。
また病棟で診てますと水分調節量は人にもよりますが微妙なところで制限する必要があります。たとえば1500ccだとジュクジュクするが1300ccだと喉が渇く、でもうチョイ増やすといいレベルになるといった具合です。50cc、100ccでちょうどいい量がガラっとかわってきますので気をつけたほうがよいです。

補足 水島さん
入院中でも症状がひどくて滲出液がでているときは水分が体からでますのですごく喉がかわきます。でも水分の制限が1200ccなのでそれとの戦いでした。で症状がよくなってくると喉がかわかなくなってくるのを感じました。退院するとそこまで厳密には水分制限しませんが、体調わるくなると制限して調節していた記憶があります。

 

Q10 食べ物の質について

質問者:女性

食べ物は直接アトピーに関係ないとお聞きしましたが、化学調味料や残留農薬には神経質になったほうがよいのでしょうか?

A10 美津子先生

調味料も食べ物もスーパーで売っているもので十分です。家族全体の健康を考えて無農薬のものを料理に使われるのはいいのですが、子供のアトピーを治すためにそういう風にするのは間違っているとおもいます。無農薬のものをつかってアトピーが治る根拠はありませんので。

 

Q11 保湿とクリックテストについて

質問者:3歳の子供の母親

今かかっている病院の治療方法はお風呂にいれないで、消毒液を薄めたもので傷口を消毒して、その上にステロイドではない軟膏をぬってその上に治療用の布をしています。
この治療方法はお風呂にはいってないけれども保湿になるのでしょうか?消毒はしないほうがよいのでしょうか?
またクリックテスト(引っ搔いて反応をみるもの)で反応がでたものをやめているのですが、それも関係ないのでしょうか?

A11 佐藤先生

強烈な保湿だと思います。
消毒は皮膚を痛めますので使わないほうがいい。軟膏も保湿になりますし、包帯も保湿になるのでやめたほうがいいです。
クリックテストの陽性と食事アレルギーとは一切関係ないです。
玉子食べてすごく反応出た場合にクリックテストを受けると陽性が必ずでますが、クリックテストで陽性がでても玉子食べて何も出ないことのほうが圧倒的に多いです。
食べてみて何も症状がでなかったら気にする必要はないです。