かぶれと誤診されるステロイド依存性皮膚症

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      佐藤 健二佐藤健二
      ゲスト

      今日もまた、ステロイド依存性皮膚症が「かぶれ」と誤診された方が受診した。噴霧器で下腿に消毒薬を吹き付けたら赤いジクジクが起った、との訴えであった。訴えが正しければ、皮疹は境界が不明瞭になるはずである。しかし境界明瞭な浮腫性紅斑である。聞いてみると今までその部位にはステロイドを塗り続けてきたとのことである。お薬手帳を見るとアンテベートなどが少なくとも4か月は処方されていた。アトピー性皮膚炎以外の人にもステロイド依存症が発生している証拠である。ステロイドを塗っていて効果が薄れた感じがあればステロイド依存症が始まっていると考えるべきである。効かないからと言って外用を止めたり減らしたりしたときの症状は「かぶれ」に似ているので要注意である。ステロイドの外用歴を聞くことが重要である。

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