現在、阪南中央病院皮膚科に入院中の患者数はアトピー23名、それ以外1名。アトピーの男は12名、同女は11名です。皮膚科基準病床18床。
皆様
本日(7/16)午後6時前に無事帰宅しました。私の自家用車で、少しの寄り道は有りましたが、320kmほどの走行距離でした。ちなみに、ガソリン1リットル当たりの走行距離は14kmでした。帰りに阪神高速神戸線で渋滞に会い、少し走行距離が落ちました。
阪神高速がよく渋滞することがありますので早めに出発しようということで梅田発を午前7:00といたしました。1分遅刻者が一人いましたが順調な出発でした。渋滞は全くなく、淡路島の南の端にある宿泊ホテルに午前9時には着いてしまいました。講演会のお世話をしていただいたN様のお迎えの車に乗るまで、ホテルのロビーでのんびりと朝寝をしていました。お迎えの車に乗って講演会場の前を通過して昼食を食べに行きました。私は一人「牛肉ソバメン(名前を正確に覚えていません)」を食べました。他の人は牛丼です。
さて、講演会場へ行き、30分前になり会館の人に早く部屋を空けていただき、がらんとした会場に3人座りの机を13台置いて、まああと椅子だけ2列位置いておけばいいかな、といってそれだけ出しました。しかし、受付を始めるとどんどん参加者が増え、結局会場にある椅子を全て出す必要がありました。正確な数は不明ですが、80人分ほどの椅子を出したと思います。話は少し戻りますが、「ここが会場です」と昼食のために通過するときNM様がお教えくださった会場の周囲はかなり水田です。「えっ、ここでするの」と思っていた気持は完全に吹っ飛びました。M様を中心として、講演会を支えてくだったご友人のご努力で非常に多くの方がご参加くださいました。アンケートをちらちら見ても、ご友人やあちこちに置いていただいたチラシのおかげで知ることができて参加された方がかなりの数おられました。元木様、支えてくださった皆様本当にありがとうございました。会場周辺の人口密度からすれば今回の参加者は桁違いに多かったことになります。
講演会は乳幼児編と成人編に分けて行いました。藤澤先生、水口先生本当にありがとうございます。吉沢先生も参加してくださいました。講演会の内容は大変有意義であるとの評価が圧倒的です。また、質問もたくさん出、非常に活発な質疑応答でした。この点でも良かったと考えております。また、体験談は大変良くもっと聴かせてほしい旨のおほめの言葉がありました。KO様、KI様、NN様、M様ありがとうございました。
懇親会でも現地で数人の追加のご参加があり、大いに話が盛り上がりました。
今回の講演会は準備について、患者さんがお一人だけであったにもかかわらずうまくできたことは銘記すべきことと思います。勿論気のあったご友人のご援助があったことが成功を確実にしたことです。このような方法もあるのだなと実感いたしました。
次回は北海道です。良く似た状況がありますので淡路を参考にして良い講演会ができればと思います。
帰りの途中で鳴門の渦潮と北淡震災記念公園を見てきました。渦潮は直径10mほどの物が見えました。震災記念公園では野島断層保存館で活断層のすごさを見てきました。大飯原発3号4号機のすぐそばと冷却水注入ルート上に活断層があるとのこと。そんな所で原発を稼働させることを考えるとゾッとしました。
第19回アトピー講演会 in 淡路の簡単な報告とさせていただきます。
原著を手に入れていないので詳しい検討はできませんが、次のことは言えると思います。
ペリオスチンが働いて炎症を起こして云々のアトピー慢性化の新説ですが、
アトピーの難治化をアレルギーで説明しようとしています。アトピー性皮膚炎がアレルギーと基本的には無関係ですので、アレルギーで説明しようとしても無駄な努力に終わります。これまでの多くのアレルギー説と同じく線香花火のようにすぐに消えていくでしょう。
アトピーの難治化はステロイド治療によるものです。このことを忘れさせるために、あるいは難治化の原因考察でステロイドを中心に位置付けさせないためにアレルギー説がいつも担ぎ出されます。一昨日からの発表は、アトピー性皮膚炎の患者さんに期待を抱かせ、患者さんの考えに動揺を起こさせるためのマスメディアを使った宣伝の臭いがぷんぷんとします。
冷静に考えていただきたいと思います。
茶のしずく石鹸で分かったことは、皮膚を通してアレルゲンが作用し、IgE抗体を作ることが分かったことです。
しかし、いくつかの注意すべきことがあります。
1.IgE抗体を作る機構が分かったからといって、IgE抗体を多く作ることになるわけではないことです。機構の発見と機構による現象の増加は全く別の問題です。古い話ですが、夏の下痢が腸炎ビブリオという細菌によっておこることが分かりましたが、古い腐りかけの食べ物を食べなければ下痢は起こりません。
2.茶のしずく石鹸でIgE抗体ができるようになったことには少なくとも二つの機構が必要です。まず、①アレルゲン(ハプテンという小さいもの)が皮膚のたんぱく質に結合して、②茶のしずく石鹸の中にある何かがIgEを作りやすくする働きをしたことの二つです。
3.従って、アレルギーを起こさないようにするためには、石鹸により皮膚を清潔にするような余計な生活をしないことです。勿論、茶のしずく石鹸のような良くない石鹸の使用が前提になりますが、界面活性剤の作用を持つ石鹸は全てそのような危険な性質を持っている可能性を考える必要があります。だから、赤ちゃんや子どもの時には、マスメディアなどで繰り返されて放送されているような「一日2回入浴し石鹸できれいに体を洗い」ということは良いと言えません。皮脂をあまり洗い取らないようなスキンケアである必要があると思います。
1.皮膚科の学会(2012年3月24日)で発表した資料で、脱ステロイド入院をした人の数とその成績です。
阪南中央病院へ移ってからの調査で、2008年4月から2011年10月(43ヵ月)の間に入院された患者さんを対象としました。再入院の追跡は2012年1月までです。
3歳以上のアトピー性皮膚炎患者さんは360人で、全て脱ステロイド目的です。症状の重い方が多く、全身の90%以上が赤くなっている紅皮症の状態の患者さんは53%に達しました。
入院の目標は、社会復帰(仕事、育児、通学)可能状態まで皮膚を改善することです。360人の内、2回入院された方が28人、3回入院された方が5人です。だから、複数回入院された患者さんの率は9.2%、大まかには10人に一人の人が複数回入院されておられます。再入院までの期間の調査はまだしていません。
入院中にステロイドを再開された方は2人です。その内1人の方は再脱ステロイドに成功されてます。このお二人は共に3回入院された方です。
治療を中断された方は7人です。ステロイドを再開した方2人を入れて360人中9人の方が治療に失敗したと考えると、(360-9)/360=351/360=0.975となり、入院目標に成功された方は97.5%となります。従って、入院治療の成績は非常に高いと言えると思います。
2.外来患者さんの統計はできていません。
外来通院の方は経過を追いにくいので調べていません。脱ステロイド治療は大変厳しい治療ですので、入院するほどの意気込みで腰を据えて治療に向かわないと成功しないことがあります。外来での説明で「脱ステロイドは大変しんどい治療ですよ」と説明を受けても、実際にひどい状態になると不安になり、ステロイド治療をされる先生の所に駆け込まれる場合は有ります。このような場合「脱ステロイドをする医師はひどいことをする」とお叱りを受けますが、ステロイドを止めてひどい症状が出るのはステロイドを塗ってきたからです。ステロイドを塗らずにワセリン程度で治療してきた場合は、ワセリンを中止しても急な皮疹の悪化はほとんど起こりません。しかし、ステロイドを塗ってきた場合は急激な悪化はほとんど必発です。この違いを理解されないお医者さんが多いですね。「脱ステロイドをする医師はひどい」のではなくて、「ステロイドを塗ってきたお医者さんがひどい離脱反応を起こすようにしてきた」のです。間違っていただきたくないですね。

